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自動車保険の基礎知識

任意保険の選び方完全ガイド|初心者からシニアまで目的別に解説

田中 誠一 / 更新:2026-06-24
任意保険の選び方完全ガイド|初心者からシニアまで目的別に解説
自動車保険に入ろうと調べると、必ず出てくるのが「自賠責保険」と「任意保険」という2つの言葉。結論から言うと、任意保険は加入が義務ではないものの、自賠責だけでは事故の賠償をまかなえないため、ほとんどの人が入っておくべき保険です。
  • 任意保険は加入義務がない保険で、自賠責保険で足りない部分を補う。
  • 自賠責保険はすべての自動車に加入義務があり、対象は人身事故のみ。物損は対象外。
  • 任意保険の主な補償は対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険の4つ。
  • 2024年3月末時点の任意保険普及率は対人賠償75.5%、対物賠償75.6%。
  • 保険料は等級・補償内容・車種・年齢条件で変わり、事故歴で翌年の等級が増減する。

私は損害保険代理店で5年働き、自分でも何度か乗り換えてきました。その経験から言うと、任意保険でいちばん大事なのは「自賠責では何が足りないのか」を理解することです。ここを押さえれば、補償選びで迷いません。

任意保険の結論

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任意保険とは、自賠責保険ではカバーしきれない損害に備える、加入が任意の自動車保険です。

自動車に乗るとき法律で義務づけられているのは自賠責保険のほうです。これは原動機付自転車を含むすべての自動車が入っていなければ運転できません。

ただし自賠責の対象は人身事故だけ。しかも支払限度額は被害者1人あたり傷害120万円、死亡3,000万円、後遺障害4,000万円までです。

死亡事故の賠償額は1億円を超えることもあります。3,000万円の限度では到底足りません。さらに、相手の車やガードレールを壊した物損は自賠責ではゼロ。だから任意保険で補うわけです。

自賠責は「人への賠償の最低限」だけ。物損も、自分のケガも、自分の車の修理も対象外。これを任意保険で埋めるのが基本構造です。

任意保険の主な補償は、対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険の4つ。これを組み合わせて契約します。

事故・故障時のサポート

任意保険の価値は補償金額だけでなく、事故や故障が起きた瞬間の対応にあります。

事故・故障時のサポート

対人賠償と対物賠償は「無制限」に設定できる商品があります。実際の設定可否は保険会社や契約内容によりますが、私は対人・対物とも無制限で契約してきました。

正直に言うと、対物無制限の保険料差は年間で数千円ほど。高級車や店舗に突っ込んだときの賠償を考えれば、ここをケチる理由は見当たりません。私は迷わず無制限にします。

はじめての方、乗り換えの方

はじめて任意保険に入る人は7等級ではなく6等級スタートで、保険料は割高になります。

任意保険には等級別料率制度があり、事故歴に応じて翌年の等級が変わって保険料が増減します。無事故で1年過ごすと等級が1つ上がり、保険料が下がっていく仕組みです。

乗り換えるときは、いまの等級を引き継げます。等級は財産です。途中解約して空白を作ると割引が消えることもあるので、切り替え日は重ねるのが鉄則。私は乗り換えのたびに開始日を1日もずらさず合わせています。

加入者の方

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すでに加入している人がまず見直すべきは、補償内容と等級が今の使い方に合っているかです。

保険料は等級、補償内容、車種、年齢条件などで決まります。子どもが免許を取った、運転する人が増えた、といった変化があると年齢条件の見直しが必要です。

私の実感では、契約をそのまま自動更新し続ける人ほど割高な条件を放置しがちです。年に一度、補償の中身を眺めるだけで無駄が見えてきます。

シニアのお客様、その他お問い合わせ

年齢が上がるほど、人身傷害と車両保険の手厚さが効いてきます。

シニアのお客様、その他お問い合わせ

人身傷害は、自分や同乗者がケガをしたとき、過失割合に関わらず保険金が支払われる補償です。高齢になるほど治療が長引きやすく、ここの安心感は大きい。

年齢条件は「35歳以上補償」など上限を区切る形で設定すると保険料を抑えられます。ただし運転者の範囲は実態に合わせること。条件から外れた人が運転して事故を起こすと補償されません。

法人のお客様

法人の車は、用途や台数によって個人とは別の契約形態を選びます。

基本となる対人賠償・対物賠償・人身傷害・車両保険という4つの柱は個人と同じです。違うのは、複数台をまとめて管理する契約や、業務使用を前提とした条件設定が必要になる点です。

営業車を社員が運転するなら、運転者の範囲を限定しすぎると事故時に補償されません。ここは個人の契約以上に慎重に確認すべきところです。

各社へのご意見・ご要望

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各社への要望を伝える前に、自分の契約で何が補償され、何が対象外かを把握しておくと話が早いです。

任意保険は契約内容で補償範囲が大きく変わります。同じ「自動車保険」でも、対物が有限か無制限か、車両保険があるかないかで、いざというときの結果がまるで違う。

私が代理店時代に一番多く受けた相談は「補償されると思っていたのに対象外だった」というもの。約款の確認を面倒がらないこと。これに尽きます。

シニアのお客様専用

シニア世代は、運転頻度の低下に合わせて補償を絞るより、ケガと相手への賠償を厚くするほうが理にかなっています。

シニアのお客様専用

運転距離が減ったからと車両保険を外す人がいます。ですが対人・対物賠償は事故1件で人生が変わる金額になり得る。ここは無制限を維持したい部分です。

対人賠償・対物賠償は無制限に設定できる商品があります。年齢が上がっても、ここだけは下げない。私が親に勧めるなら、まずこの2つを確認します。

新規ご契約のお客様

新規契約では、まず対人・対物賠償を無制限にし、そのうえで車両保険の有無を予算と相談して決めるのが王道です。

任意保険は自賠責で不足する部分を補う保険です。対人事故で自賠責の限度額を超えた賠償、そして自賠責が一切カバーしない対物を、ここで埋めます。

自賠責保険と任意保険の補償範囲の違い
自賠責の支払限度額は被害者1人あたりの金額。
補償の対象自賠責保険任意保険
相手のケガ・死亡傷害120万円・死亡3,000万円・後遺障害4,000万円まで限度を超える分を補える(無制限設定可の商品あり)
相手の車・物の損害対象外対物賠償で補える
自分や同乗者のケガ対象外人身傷害で補える
自分の車の損害対象外車両保険で補える
新規なら、対人・対物は迷わず無制限。車両保険は車の価値と貯金とのバランスで判断。これが私のおすすめの組み立て順です。

契約中のお客様

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契約中の人は、毎年の更新タイミングで等級と補償が今の生活に合っているかを点検しましょう。

無事故を続ければ等級が上がり保険料は下がります。逆に事故で保険を使うと翌年の等級が下がり、保険料が上がる。小さな傷の修理に保険を使うかどうかは、翌年以降の値上がり分と比べて判断します。

私の場合、数万円程度の修理なら保険を使わず自費にすることが多いです。等級を下げないほうが長い目で得になるケースがあるからです。

SBI損保の自動車保険 3つの特長

任意保険を選ぶとき、各社の特長は補償の手厚さ・事故対応・ロードサービスの3点で比べると整理しやすいです。

SBI損保の自動車保険 3つの特長

ここでは特定社の数値を保証できないため、誇大な宣伝文句ではなく、どの保険でも確認すべき共通の判断軸を表にまとめます。

任意保険を比べるときの3つの判断軸
判断軸確認するポイント
補償の手厚さ対人・対物が無制限か、人身傷害と車両保険の有無
事故対応受付時間(24時間365日か)と初期対応のスピード
ロードサービスレッカーの距離や利用回数、ガス欠・パンク対応の範囲

普及率の数字も判断の後押しになります。2024年3月末時点で任意保険の普及率は対人賠償75.5%、対物賠償75.6%。約4人に3人が入っている計算です。

逆に言えば、入っていない車も走っているということ。だからこそ、自分の保険で「相手が無保険でも自分を守れるか」を確認しておく価値があります。

よくある質問

よくある質問

任意保険とは?
自賠責保険ではカバーしきれない損害に備える、加入が任意の自動車保険です。自賠責は人身事故のみが対象で支払限度額も決まっているため、限度を超える賠償や、相手の車などの物損、自分のケガや車の損害を任意保険で補います。
任意保険の費用は?
保険料は等級、補償内容、車種、年齢条件などで決まります。無事故を続けると等級が上がって安くなり、事故で保険を使うと翌年の等級が下がって高くなる、等級別料率制度が採用されています。一律の金額はなく、契約条件で変わります。
任意保険の始め方は?
対人・対物賠償を無制限に設定し、そのうえで人身傷害や車両保険の有無を予算に合わせて決めるのが基本です。はじめての加入は6等級スタートで割高になりますが、乗り換えの場合は今の等級を引き継げます。切り替え時は契約の空白を作らないよう開始日を合わせてください。

最後にひとつだけ。任意保険は「入るかどうか」より「何を無制限にするか」で結果が決まります。まずは対人・対物の限度額を、今すぐ証券で確認してみてください。

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田中 誠一

元損害保険代理店勤務(5年) ・ ファイナンシャル・プランニング技能士3級

自動車保険の契約・乗り換えを自ら複数回経験した元損害保険代理店スタッフが、実際の見積もりデータや各社の約款を読み込みながら、生活者目線でわかりやすく解説します。

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